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*ひとつひとつ四国から大阪、京都を経て静岡に到着した頃、もう陽が落ちかけていた。私は焼津に宿を取り、陽が沈むまでの少しの間、海岸線を歩いた。うみねこが騒がしい。ふと海を見ると、湾の向こうに富士が見えた。ほんのり陽に紅く染まり、港町の屋根のように佇んでいるその姿を、私はいつまでも見つめていた。 波の音は 繰り返す そんなにも 繰り返す いつまでも ずっと 僕たちが生まれるずっと前から 波の音は 繰り返していて (使い古された言い方だけど) 僕たちの今 立っている大地だって ほんとは海のなかにあって 好奇心あふれるいくつかの子供たちが ちらっと首を出したのが始まり 右に見える絶壁だってそう 波の泡から生まれたんだ 美の女神と一緒に - 34 -
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