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*ケヤキの下

十年前に歩いたあぜ道は
今もまだ そのまま残っていて
一本だけぽつんと立っていた
ケヤキは心持ち寂しげで
なんだか素通りできなくて
僕は根元に腰を下ろした
初夏の陽射しと草いきれが
やけに懐かしい気がして
ざらざらした木肌に頬を当てると
ひんやりしたケヤキのぬくもりが
からだのなかに入り込むかのようで
ちょっとだけケヤキの気持ちが
分かってしまった気がして
そのまましばらく
僕は微笑んでいた
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