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*石垣・九

さざ波と群れる雲を眺めながら
もう二日も釣り糸を垂れている
生活の中に海があるのはいいことだ
羨ましいと思いながらも
それが特別であることの
幸福が薄れてしまう危惧もある
 
持たざるが故の認知
それもひとつの幸福だろう
けれどもそこにあって
日々に彩りを与えてくれるのならば
それを特別だと意識すること自体
余計なことなのかも知れない


 
もうすぐ潮が変わる
満ちて足元まで寄せていた波は
次第に遠ざかって砂浜になる
人々が海藻や貝を集めに来るだろう
そのときの笑顔こそが特別なのではないか
海があること自体が特別なのではなく
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